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こんにちは。11月16日(火)です。
今週のメールマガジン モノガタ レ クスプレス をお届けしています。
 
#206 < 番外編GT10 > グローバル・トレンド2040
// 構造的な潮流 - 振り返り

構造的な潮流 - 振り返り

『 グローバル・トレンド2040 』、10回目。構造的な潮流、4つの柱まで読み終えました。次はこれら潮流を受けて、どのようなダイナミクスが起きるのか... なのですが、いったん4つの潮流を振り返りたいと思います。
※メルマガ最下部 "コーヒーブレイク"ではこれまでの発行履歴リンクをつけています

構造的な潮流は4つでした。
1.人口動態と人類の成長/Demographic & Human development
2.環境 / Environment
3.経済 / Economic trends
4.技術 / Technology

以下、これまで配信してきたメルマガから各要約分をまとめます


構造的な潮流、要約部分
 

1.人口動態と人類の成長/Demographic & Human development

As birth rates remain low and the median age rises, most developed and many emerging economies will see their populations peak and then start to shrink by 2040.

出生率は低いままになり、年齢の中央値が上がる流れ。ほとんどの社会(成熟した場所や立ち現れる場所含め)は2040年までにそのピークを迎え、以降はしぼみはじめる

◎この20年間にわたり、比較的貧しい国々(サブサハラアフリカ、そして南アジア)が人口増加の中心となる。かつ、これらの国々は急速な都市化という課題も抱えることになる

◇サブサハラアフリカ(コンゴ民主共和国のキンシャサ、ナイジェリアのラゴス、アンゴラのルアンダ、タンザニアのダルエスサラーム 、スーダンのハルツーム等サハラ砂漠より南の国)
◇南アジア(インドのニューデリやムンバイやカルカッタ、バングラディッシュのダッカ、パキスタンのカラチ)
※いずれも国名都市は本レポートの地域別予測による


2.環境 / Environment

The past ten years was the hottest on record, and every decade since the 1960s has been hotter than the previous one.

過去10年間は、温暖化の記録を更新しつづけてきた。そして、1960年以降は10年ごとに温暖化はその前の10年より進行してもいるのだ。

◎温室効果ガスの軽減に向けて、さまざまな主張は増えていくだろう。パリ協定の世界平均気温上昇を1.5度に抑えるゴールに向けてだ。しかし、今後20年以内に、その1.5度を超えるところに近づいてくると、こんな呼びかけもでてくるだろう。地球工学(geoengineering)の研究を加速させよう、とか、地球を冷やす装置を考えようとか。恐らくそれらは悲惨な結果をもたらす可能性が高いのだが...

◎重荷でもなく、どこかの便益になることもなく、これら論争は等しく国内、国家間でやりとりがなされるだろう


3.経済 / Economic trends

Over the next few decades, the economic costs of aging will strain public finances in all G20 economies, unless difficult decisions are made to either reduce benefits and/or raise taxes.

数十年にかけて、高齢化による経済コストは G20諸国の国内収支を圧迫していくだろう。社会福祉(年金を指すかと)を減らす、税金を上げる施策をしなければその苦しさは増す一方である。

◎この先に20年間、国内と国家間を形づくりそうないくつかの国際的な経済的潮流はこれらである。上昇する国家負債、より複雑かつ細切れになっていく国際商流環境、サービス分野における商流の国際的な広がり、新しい環境課の人材採用の混沌、そして強力な国際企業の出現。

◎多くの政府は以下の3つの要素によって、自身が柔軟性を失っていることに気がつくだろう。「より重荷を増す負債」「多様な貿易ルール」「人口動態から気候変動というふり幅が広い課題に対する国民からのプレッシャー」

◎アジア経済はその成長が鈍化するものの、今後数十年にわたり成長を示すだろう。また、(それら地域における)生産性の向上は、国際経済にも影響を与える主要な要素となる。一般的に「中流階級の罠(※補注:途上国が一定まで成長し、発展した後、成長が鈍化。高所得国と呼ばれる水準には届かなくなる状態)」があるが、アジア圏の成長はこれを打破しうるものかもしれない。



4.技術 / Technology

The increasing convergence of seemingly unrelated fields and the rise of global competition to generate and lock in advantage are accelerating the emergence of cutting-edge technologies.

一見関係が見られない分野、国際競争の伸展によって生まれ、あるいは制限される伸び。それらもますます収れんされていく流れになる。そして本流の端から、新たな技術が生まれ加速してく流れになるだろう。

◎今後20年にわたり、技術発展のペースとインパクトは増していくだろう。それにともない、社会、業界、国家とそれぞれの間で新たな緊張や瓦解も発生するだろう

◎技術を発展させるにあたり重要な要素となるのは、人材の才能、知識智恵、市場(マーケット)である

◎技術を巡る競争は国家間、地政学上にも影響される。とりわけ米国とチャイナのライバル関係がそうである。しかし、同時に長期的な集中ができる資源やグローバルなアクセスを有する企業によっても技術は上昇させられるのは言うまでもない

◎派生していく技術も変化に対応するに欠かせない要素になる。発展途上国はそれら技術に目を付け活路を見出すこともあるかもしれない

 

技術専門家の1冊と Facebook社の動き

先月末、興味深い2つの動きがありました。

ひとつはテクノロジーアナリストの大家、ケビン・ケリーによる新著の発刊(おそらく日本だけ)。そしてもう一つはSNS巨大プラットフォーム Facebook社の社名変更です。

ケビン・ケリーによる新著は『 5000日後の世界 』というもの。約13年後になにが起きているのかを描いてくれています。

参考までアマゾンリンク)
5000日後の世界 すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れる(世界の知性シリーズ) (PHP新書)
https://amzn.to/3ovRdHm

本書にはいろいろな予測が含まれています。そのうちの大きな予測は「ミラーワールド」なる世界。いまみなさんがお持ちのスマートフォンの機能が、眼鏡(スマートグラス)に移り変わる。さまざまな情報が眼鏡越しに映るようになると言います。

といっても、ただ単に情報が眼鏡に映るだけではありません。たとえば架空・仮想の職場が眼鏡越し浮かび上がるようになり、家にいながら職場のひととスマートグラス越しに共同作業ができるようになると言います(AR=拡張現実の世界)。あくまで現実世界との関係がベースにあります。

よく映画やアニメに出てくるホログラムをイメージすると分かりやすいでしょうか。


一方で、SNS巨大プラットフォーム Facebook社の社名変更も行われました。新社名は「Meta(メタ)」。メタは"実物や現実を超えた(超越)したもの"というイメージを備えた言葉です。

なぜ有名なfacebookを手放し、「meta」としたのか。創設者マーク・ザッカーバーグはこのようなメッセージを10月末に発信しました。

VR(仮想現実)世界の実現にむけて舵を切る、と。

この仮想現実の世界を同社は「Metaverse(メタバース)」と名付けています。現実世界で起きてしまうような差異(人種、性別など)を超えて、各々好みのキャラクターでコミュニケーションをとれるようになるのが仮想世界のよいところであるとも述べています。

実はこの「Metaverse(メタバース)」。ザッカーバーグがつくった世界観ではなく、SF小説が由来です(そのままこの名称を使っているのは『スノウ・クラッシュ』という作品)。

いくどか本メルマガでもザッカーバーグが薦めるSF小説や、実はこの『スノウ・クラッシュ』にも触れたことがありますが、彼はフィクションの現実化にチャレンジするというのです。

一方で(旧)facebook社はプライバシー侵害が問題視されており、それをごまかすための社名変更であるとの論調が多いのも事実。もちろんそれもあるでしょうが、10月末に同社が行ったプレゼンを見ると、プライバシー侵害が顕著になる以前から進めていたプランにも思います。

あくまで現実世界を大切にしつつ、仮想の世界を活用するミラー・ワールド
一方で、完全に仮想現実を生み出そうとする メタバース

方向は違えども、人間の能力を拡張していく未来という点では一致しているように思います。

本レポート『グローバル・トレンド2040』はここまでとがった世界観は記されていないでしょうが、それぞれを含みながら読み進めていきたいと思います。

次回は4つの潮流を受け手の、動き(ダイナミクス)へと移ります。
 

コーヒーブレイク

目次とレポートのダウンロードリンクをこちらに載せておきます。目次は迷子にならないための道しるべです。

GT2040 は実務でも使われる資料なので、目次立てもしっかりしていますし、各章の頭に要約が載っています。しかもホームページではご丁寧に下記の並びでそれぞれの記事が用意されています。

ホームページ
https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home

└ はじめに
└ 全体要約
 ・5つのキーテーマ
 ・前段と全体要約
└ Covid-19についての言及
└ 構造的な潮流
  └ 人口動態&教育
  └ 環境
  └ 経済
  └ 技術
└ 出現しつつある動き
  └ 社会面:幻滅、情報社会、分断
  └ 国 内:緊張、乱気流、移行
  └ 国 際:競争激化、不確実、衝突しやすい

└ ビデオ
└ 5つのシナリオ
  └ 1.民主主義の再生
  └ 2.世界的に漂流する
  └ 3.競争的な共生
  └ 4.バラバラになる
  └ 5.悲運の連鎖

└ 地域ごとのシナリオ
  └ ラテンアメリカ
  └ 欧州
  └ ロシア&ユーラシア
  └ 中東&北アフリカ
  └ サハラ以南のアフリカ
  └ 南アジア
  └ 北の東アジア
  └ 南の東アジア
  └ オセアニア


ホームージの大枠は以上のようになっています。

なお、GT2040自体のPDFは以下よりダウンロード可能です。

https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home/gt2040-media-and-downloads

Current edition
Global Trends 2040: A More Contested World

をクリックです。156ページ。


◇本メルマガのバックナンバーも併せて。

00 GT2040を読み始めたきっかけ
01 はじめに
02 導入~キーテーマ 5つ
03 ステージ構成
04 全体要約
05 新型コロナウィルス要因が未来に与えるもの
06 構造的な潮流 - 人口動態と人類の成長
07 構造的な潮流 - 環境 / 気候変動と環境悪化
08 構造的な潮流 - 経済 / Economic trends
09 構造的な潮流 - 技術 / Technology

:::編集後記:::
Metaverse という言葉は違和感があります。でもですね、すでに私たちは Universe(ユニバース)という言葉を知っています。Uniは、ひとつ=全体のという意味合い(One)という意味を含みます。仮にメタバースが一般的になるとすると、今度はユニバースとはなんぞやという考えも再考されてくるのでしょうね。
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