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モノガタ x L'Express
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こんにちは。7月20日(火)です。
今週のメールマガジン モノガタ レ クスプレス をお届けしています。
 
#189 < 物語の最小単位とは > 単語のつくり
// コトバを眺め、想像を巡らす

縁について

先日、とある経営者の方と話をしていたときのことを。この方は、個人としても組織人としても "人と人とのご縁を大切にしてきた" とおっしゃいます。

私も"縁"については思うことが多いです。多くの方が大切にされていますので。

"縁"について私は、大谷徹奘(てつじょう)という僧侶の法話は目からウロコでした。今回のメールは大谷徹奘さんの見方、そして奈良薬師寺の学問について物語のヒントを見つけていきたいと思います。

大谷徹奘さんの法話をはじめて聴いたのはたしか2007年の初夏。業界団体の総会での記念講演でした。二日酔いを感じながらの午前中。なんで坊さんの説教を聴かなきゃならんのかと、内心文句たらたらでした(笑)

しかし、法話がはじまるやいなやビシッとやられてしまいました。まず大谷徹奘さんの「挨拶」仕方に、そして「挨拶」そのものの言葉の成り立ちを解説くださり、釘付けになってしまったのです。

挨拶は「一挨一拶(いちあいいっさつ)」という言葉が元でして、一挨も一拶どちらも相手と向き合い対話(問答)を重ねる意味があります。

目に見えないものにまで心が配るのが「挨拶」だと。

ヒト(もっというと生き物全般)として紡いできたつながりまでに想像を巡らし、目に見えないものにまで感謝を伝えること。また、そのような日々を過ごすことが「縁」だと大谷徹奘さんは述べます。

なんだか説教くさくなってしまいました(笑)

 

言葉の成り立ち

「一挨一拶(いちあいいっさつ)」は、禅語でも取り上げられるのでご存知の方もいらっしゃると思います。私も趣味が合気道なので、この成り立ちは聴いたことがあります。

大谷徹奘さんの法話の魅力は、もっと身近な言葉を探求することにあると思います。

"我が強い" の "我"
"らくちん" に漢字の由来はあるのか

などです。

自らの修行(修業という言葉は使わないそうです)で行き詰ったとき。大谷徹奘さんは、引っかかりを覚えた言葉=状況を紙に書き、その言葉とじっくり見つめ合うと言います。もちろん見つめ合うだけでは解決はなく、経典を読んでいるときに気になっていた言葉とのつながりが見えたり、もちろん辞書にも頼ると言います。

※メールの文末、「コーヒーブレイク」にて、我、らくちん、修行について述べている大谷徹奘さんの法話動画リンクをご案内します。興味があれば(1時間20分)。

「縁」なるものが、目に見えないモノゴトへの感謝であれば、想像を巡らすこと(そしてその時間をとること)が大切。

それゆえ、上述のように大谷徹奘さんが言葉と向き合う行動は、私たちも真似のできる一歩だと思います。

私自身もモノゴトの想像をふくらますときにはいくつかの辞書を手に取ります。

ひとつは漢字の成り立ち。これは漢字学者の白川静さんの『字統』が一番。漢字の成り立ちを白川さんの理論で解説をしてくださる辞典です。

もう一つは英英辞典(や英語辞書)。漢字に成り立ちがあるように、英語にも成り立ちがあります。たとえば、「印象」を意味する impress であれば、im=中へ、press=押す という言葉から成り立ち、なんとなく観た人の内へと働くチカラを感じます。英語はチカラの方向性を感じる言語だと思っています。

壮大なストーリーを組み立てるのはなかなか骨の折れる作業ですが、それら物語のはじまりはたったひとつの単語から、もあるはずです。

コロナ禍、目に見えないものがなんたるかを感じさせられることも多いです。

ひとつ一つの言葉に気を配り、そして辞書をひも解いてみるという遊びが効いてくる時期かもしれませんね。

 

学問寺の役割

大谷徹奘さんが籍を置くお寺は奈良薬師寺です。このお寺は仏事(葬儀など)は行わず、経典の研究を行う学問寺、という位置づけとなります。

...という解説を大谷徹奘さんからいただいて初めて学問寺の存在を知りました。

大谷徹奘さんの法話を聴いた2007年頃は、私自身、脳科学に興味を持ち始めた時期でもありました。

そうしますと、なんでしょう。これも縁なのかもしれません。

脳科学と奈良薬師寺のつながりも見えました。

仏教には「唯識(ゆいしき)」という学問があります。正確には人の認識を掘り下げていくことをテーマにしていて、最終的にはヒトの深層心理にたどり着く学問です。具体的には阿頼耶識(あらやしき)や末那識(まなしき)という部分が深層心理をつかさどると唯識では述べていて、これぞまさしく認知科学や脳科学との接点が多い。

そして唯識を研究しているのが、奈良薬師寺が所属する宗派の「法相宗」なのです。


大谷徹奘さんは脳科学について触れませんが、おそらく唯識の学問も法話の要素になっているのは想像に難くありません。ヒトの認識をも加味した縁(見えないものに感謝するチカラ)と考えながら大谷徹奘さんの法話を聴くと、また違った味わいがしてくる気がするのでした。
 

コーヒーブレイク

大谷徹奘さんの法話をご紹介します。オフィシャルの動画ではないので、いつ無くなるかも分かりません。興味があるかたはお早めに^^ 1時間20分ですが、きっとあっという間の時間だと思います。

よっほどの縁
https://www.youtube.com/watch?v=PHolnrOIM8E

コロナ禍、大谷徹奘さんの法話もお休み中だそうです。

公式ホームページも記載いたします。
https://www.tetsujo.net/

:::編集後記:::
梅雨明け、してますよね(笑)暑い日が続きますが、みなさんご自愛くださいませ。

私は暑い季節が苦手なので、これからは修行の毎日です(笑)

※大谷徹奘さん曰く(上記動画にもありますが)、修行は "行を修める"という意味では捉えていない、と。行は歩くこと、修は修正の修だと言います。歩きながら修正していけばよい、それが大谷徹奘さんの修行だそうです。
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