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モノガタ x L'Express
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こんにちは。1月5日(火)です。
今週のメールマガジン モノガタ レ クスプレス をお届けしています。
 
#161 < 離れたって、戻ります > 物語のなせるチカラ
// キャラ設定と作り手の想い

お気に入りの作家ふたり

本年もよろしくお願いします!さて、みなさんは年末年始、いかがお過ごしでしたか。前回のメールマガジンでは、アイデア創作古典『 アイデアの作り方 』をご紹介。

要点は以下の2点。

1.まったくの新しいアイデアはない。新しいアイデアとは、既にあるアイデアを組み合わせてできたものである。

2.アイデアを生むためには、関連資料を集め、読み込む。そして寝かせる。思いも知れない瞬間に、それらが合わさってアイデアが下りてくる。

加えて前回のメルマガでは村上春樹さんのインタビューも参考にして、"資料を集め意識下に沈めること"について触れました。

そしてこの年末年始、わたしは2冊の小説を読み上げることができました。いずれも2019年の夏に購入したものでして、本棚の高みからわたしに1年強プレッシャーをかけ続けていた本たちでした(笑)まさに積読ですね。

さて、この2冊を読み終えて思うのは、やはり物語だからなせることって多いなということ、です。

 

離れたって、戻ります

読み終えた2冊はどちらも本メールマガジンでいくどか紹介させていただいた作家「デビッド・バルダッチ」と「ダニエル・スアレス」によるもの。

デビッド・バルダッチは元弁護士のスリラー小説作家。現在わたしが読んでいるのはすべてのモノゴトを記憶してしまう障害(完全記憶)を図らずも抱えてしまったFBI捜査官「エイモス・デッカー」のシリーズ。2021年の1月現在、シリーズは6冊目を数え、今回4冊目を読み終えました。

そして、ダニエル・スアレスは元ITコンサルタント。テクノロジーに関する知識をSF小説に盛り込むのが上手い。現在6冊を世に出していて、いずれもその時々で話題になっているテクノロジーが引き起こす事件が記されます。こう書くと6冊がバラバラな作品ができあがりそうですが、そうはならない。彼の作品には「Humnanity(人間らしさ)とは?」という問いかけが常にあるのです。今回は6冊目の最新刊を読み終えました。宇宙(惑星炭鉱)テクノロジーを取り扱っていました。

わたしは2人の作家のファンといってもよいと思います。が、それでもこの年末年始に読んだ作品2冊についてはそれぞれ「う~ん、どうしたんだろう」という仕上がりでした。

一方で、2人がこれからもつくっていく作品は再び元に戻るはず。今回の作品はちょっとした寄り道(変化球)とも思えるのが不思議

生み出される作品や物語に、一種の "文脈" を作りあげ、読み手を巻き込めるのはまさに物語のなせるチカラです。

 

キャラ設定と作り手の想い

デビッド・バルダッチは元弁護士ゆえか、登場人物や場面の設定が豊か。物語の場面となる場所に訪れ取材をするのはもちろん、つながりのある現役捜査官などにもインタビューを行い作品を仕上げるそうです。

そして、ダニエル・スアレス。なにせ研究熱心です。彼のどの小説にも巻末には参考書が必ず示されています。それでも作品群がバラバラにならないのは、テクノロジーと人間の関係性について彼が一貫して描き続けているから。

デビッド・バルダッチは常に登場人物に没入させてくれる安心感。ダニエル・スアレスは人間性を問いつづけるチカラ。それぞれが持ち味なのですが、今回の2冊はそれが薄れていました。

デビッド・バルダッチは登場人物よりも、作者デビッド・バルダッチ自身が気にしているのであろう世間のテーマ(薬物中毒と地域コミュニティ)が押し出され、物語に集中しきれていない。

そして、ダニエル・スアレスは人間性とは何かという純粋な問いかけよりも、宇宙テクノロジーの記述にページを費やし、物語りが単なる宇宙事件簿になってしまった...

というのがこの2冊でした。

しかし、それぞれに続編がある(または創作中)のです。

ですので、読み手は 今回の作品は大きな流れの中の変化球にすぎない。いずれ本筋に戻るはずだ と思えてしまいます。

それができるのは、彼らの キャラ設定や一貫したテーマなど作り手の想い が物語に添え続けられているからです。

SNSやYouTube動画などは、短い時間で読む、見るのがメディアの特徴です。

そのような中でも、文脈をいかにつくり育んでいけるか

難しい課題ですが、話の作り手は気にし続けていないと、情報が消化されるだけの世の中になってしまいます。


今年2021年はどのような時の流れになるでしょう。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 

コーヒーブレイク

年末から読み続けている本(思考力がテーマ)に衝撃の記述がありました。

なんと現代人の集中力は金魚以下だそうです。

金魚の集中力は9秒。2015年時点のリサーチ対象者の集中力の持続時間は8秒だったそう。
2000年時点では12秒だったようで、2013年には8秒になっていたとか。

ビジネス誌のダイヤモンドオンラインに同じ研究結果の内容が載っていたので転載します。

https://diamond.jp/articles/-/113465



:::編集後記:::
コーヒーブレイクで集中力の持続時間が12秒から8秒へと記載しましたが、それでも2000年に12秒です。ベストな状態にある個人って、どのくらいの集中力の持続時間があるのでしょうか(^^) ん~でも4秒の差も大きい気がするなぁ
+ 物語のチカラ を信じて
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