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こんにちは。11月1日(火)です。
今週のメールマガジン モノガタ レ クスプレス をお届けしています。
 
#204 < 番外編GT08 > グローバル・トレンド2040
// 構造的な潮流 - 経済 / Economic trends

アジアの成長とプラットフォーム化

『 グローバル・トレンド2040 』、8回目。イントロダクションを終え、本編に入っています。今回は「構造的な潮流 - 経済 / Economic trends」について
※メルマガ最下部 "コーヒーブレイク"ではこれまでの発行履歴リンクをつけています

今回の「構造的な潮流 - 経済 / Economic trends 」該当ウェブページは下記の本文です
https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home/gt2040-structural-forces/economics

文字を読むのがシンドイよ、という方は下記リンク先のPDFをご覧いただくと図で潮流が分かるかと思います。※PDFが開きますのでご注意を
https://www.dni.gov/files/images/globalTrends/GT2040/economics-0.pdf

...と環境に入るその前に。(今回も)改めて潮流がいくつあったのかを確認していきましょう。

構造的な潮流は4つ。
1.人口動態と人類の成長/Demographic & Human development
2.環境 / Environment
3.経済 / Economic trends
4.技術 / Technology

でした。そしてこれら4つの潮流は、以降の「出現しつつある動き(EMERGING DYNAMICS)」に意味を与える下地となる要素でした。

この「経済」に関する章。大きな流れとしては2つ。経済を牽引するのはアジア圏であること、オンライン商流はますます広がる(B2B)こと、です。

このように書いてしまうと当たり前なのですが、これまでの構造的な潮流を振り返っていくとオンライン商流の広がりが自然なことに思えてきます。来週は潮流の4つ目「技術」。どのような要素が出てくるのでしょうか、楽しみになってきました^^

 

構造的な潮流 - 経済

「レポートの基本、結論は最初に」はここでも徹底されています。各潮流の冒頭に "Key Takeways(ここだけでも持って行って)" が記されています。

下記ページの冒頭、「◎」印3つです
https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home/gt2040-structural-forces/economics

この経済の章をまとめているのは1つ目の◎

この先20年間、国内と国家間を形づくりそうないくつかの国際的な経済潮流はこれらである。上昇する国家負債、より複雑かつ細切れになっていく国際商流環境、サービス分野における商流の国際的な広がり、新しい環境下の人材採用の混沌、そして強力な国際企業の出現。

ひき続き2つ目の◎

多くの政府は以下の3つの要素によって、自身が柔軟性を失っていることに気がつくだろう。「より重荷を増す負債」「多様な貿易ルール」「人口動態から気候変動というふり幅が広い課題に対する国民からのプレッシャー」

そして最後の3つ目

アジア経済はその成長が鈍化するものの、今後数十年にわたり成長を示すだろう。また、(それら地域における)生産性の向上は、国際経済にも影響を与える主要な要素となる。一般的に「中流階級の罠(※補注:途上国が一定まで成長し、発展した後、成長が鈍化。高所得国と呼ばれる水準には届かなくなる状態)」があるが、アジア圏の成長はこれを打破しうるものかもしれない。

と述べています。

冒頭に記させていただいた通り、これらポイントに対する歩みの道筋は「オンライン商流」にあるように感じます。

とはいえ厳しい政府の対応も記されています。詳述の前にある見出しの4行がまとまっていますので、そのまま貼り付けます。これまでの潮流でもこの部分は要点として位置づけられていたので本章のまとめも現実味を感じます。

Over the next few decades, the economic costs of aging will strain public finances in all G20 economies, unless difficult decisions are made to either reduce benefits and/or raise taxes.

数十年にかけて、高齢化による経済コストは G20諸国の国内収支を圧迫していくだろう。社会福祉(年金を指すかと)を減らす、税金を上げる施策をしなければその苦しさは増す一方である。

 

詳述、見出しを追いながら

詳述はわたしが気になった点に触れながら、見出しを追いたいと思います(見出しは頭の中を整理するヒントになるため)。

〇上がり続ける国家負債
※2007-2008年のリーマンショック以降、ほとんどすべての国で国家負債は上がり続けている。その苦しみは少なくとも2040年までは続くであろう(※補注:本レポートの予測が2040年なので、2040年としているだけで、ここにおいて2040年という期限はおまけみたいなものだと感じます)。

・経済を維持できる国と国家破綻のリスクが高まる国
 低金利政策をとる国が多い。この利を活かす発展途上国もあれば、一方で低金利ゆえその国の通貨価値が下落する国家もありうる。したがって、国際経済への参加どころではなく国内対応に終始する政府もでてくるであろう。

・人材採用における混沌
 人材採用は新たなシフトを迎える。それは主に新技術の出現によるものである。自動化、オンラインでの共同作業を可能にするツール、人工知能、もしくはAM技術(Additive Manufacturing)などである。

 ※補注:AM技術(Additive Manufacturing)
  3Dプリンタが代表的です。従来の加工技術とは削ったり、変形させたりと、素材を減らしていく技術でしたが、このAM技術(Additive Manufacturing)は add = 積み上げていく方法論。モノゴトの設計思想が、削るから積み上げるへとまるで変わってしまうようです

今後20年、これら新技術によって無くなってしまう仕事がある一方、新たに創造される仕事もあるが、新たに創造される仕事の方が多いのは過去の歴史が示している。World Economic Forumという機関のレポートによると、2025年までには、8千5百万人の職業が失われ、一方で、9千7百万人の仕事が創出されるとされている。

〇より分断された貿易環境に
※今後20年、貿易環境はより一層分断された環境になる
※国際商流に関する取り決めは、新しい技術に追いついておらず、それら取り決めのアップデートが求められる

〇経済連携は、進化し、多様化する
※国際商流の取り決めアップデートに加え、求められるのは国際商流を促すオンラインプラットフォームである。
※金融、通信、情報産業、観光業ほか幅広い分野での成長が見込まれる。一方で製造業におけるサービス分野は予想される国際商流に追いついているとは言えず、この分野での成長は相当な幅を見込める。

・新たな製造技術は貿易へシフトする
 デジタル技術を活用すること、そして、AM技術(Additive Manufacturing)を活用することはいたずらに規模を拡大することの流れを減らし、それに必要となる人材も少なくすることができるかもしれない。また、そのような流れは会社にも機動性をもたらすはずである。

・オンラインプラットフォームの伸長
 2018年の電子商取引の量は、国際GDPの30%に匹敵したという(2020年発表)。

・多国籍 "スーパースター" 企業の影響
 技術の電子化などで、一人勝ちの企業を生みかねない状況になりうる。一方で、それら技術(ビッグデータ、機械学習、無形の企業価値創出 - ブランドなど)によって、ますます重要になるのは価値創出をいかにするかというテーマである。

・State Owned Multinationals は広がる
 ※補注:State Owned Multinationals という言葉を初めて知りました。日本語にもなっていないようなので、調べてみて以降のメルマガで追記します

・アジアへの期待
 2027年にはインドが世界経済の3番目に大きい国になりうる。つづくはインドネシアである。2040年までには世界での経済規模のトップ10の仲間入りを果たすであろう。一方で、これら諸国の生活水準は、先進国の生活水準には及ばないままであろう。

〇混乱が予想される諸要素
※補注:これまで出てきたことの繰り返しのため見出しのみで

・国際的な挑戦に取り組む際に生じる緊張

・プラットフォーム化が経済成長をひっかきまわす

・国際的な経済統制へ向け、増していく課題

以上、今回も長くなりました。

本章を通して感じるのは繰り返しになりますが、アジア圏への期待。そしてそれを可能にする電子取引(プラットフォーム含め)の成長です。そして価値創出に対して、ますます真剣に考えないといけなくなること、です。

レポートの性質もあるのでしょうが、国際商流が不可避として示しているのは読まれる方によっては違和感があるかと思います。

とはいえ、本レポートを読むひとつの動機は、すでに共有された世界的な挑戦(shared global challenge)を知ることにもあります。

本章ではわたしは2つの言葉が新鮮に映りました。

ひとつはAM技術(Additive Manufacturing)。
3Dプリンタが代表的です。従来の加工技術とは削ったり、変形させたりと、素材を減らしていく技術でしたが、このAM技術(Additive Manufacturing)は add = 積み上げていく方法論。モノゴトの設計思想が、削るから積み上げるへとまるで変わってしまうようです

そして、State Owned Multinationals 。こちらは日本語が見当たらずなので調べて次回以降のメルマガで取り上げたいと思います。


しかし、AM技術(Additive Manufacturing)は新鮮です。3Dプリンタブームというのはいくどか来ていまして、わたしもその理由がよくわからなかったのです。が、そもそも従来の加工技術とは設計思想が違う(削るではなく、付け足していく)と捉えると、なんだかナルホド。。。世界観が変わりそうな技術だと思います。注視していきたいです。

 

コーヒーブレイク

目次とレポートのダウンロードリンクをこちらに載せておきます。目次は迷子にならないための道しるべです。

GT2040 は実務でも使われる資料なので、目次立てもしっかりしていますし、各章の頭に要約が載っています。しかもホームページではご丁寧に下記の並びでそれぞれの記事が用意されています。

ホームページ
https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home

└ はじめに
└ 全体要約
 ・5つのキーテーマ
 ・前段と全体要約 
└ Covid-19についての言及
└ 構造的な潮流
  └ 人口動態&教育
  └ 環境
  └ 経済
  └ 技術

└ 出現しつつある動き
  └ 社会面:幻滅、情報社会、分断
  └ 国 内:緊張、乱気流、移行
  └ 国 際:競争激化、不確実、衝突しやすい

└ ビデオ
└ 5つのシナリオ
  └ 1.民主主義の再生
  └ 2.世界的に漂流する
  └ 3.競争的な共生
  └ 4.バラバラになる
  └ 5.悲運の連鎖

└ 地域ごとのシナリオ
  └ ラテンアメリカ
  └ 欧州
  └ ロシア&ユーラシア
  └ 中東&北アフリカ
  └ サハラ以南のアフリカ
  └ 南アジア
  └ 北の東アジア
  └ 南の東アジア
  └ オセアニア


ホームージの大枠は以上のようになっています。

なお、GT2040自体のPDFは以下よりダウンロード可能です。

https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home/gt2040-media-and-downloads

Current edition
Global Trends 2040: A More Contested World

をクリックです。156ページ。


◇本メルマガのバックナンバーも併せて。

00 GT2040を読み始めたきっかけ
01 はじめに
02 導入~キーテーマ 5つ
03 ステージ構成
04 全体要約
05 新型コロナウィルス要因が未来に与えるもの
06 構造的な潮流 - 人口動態と人類の成長
07 構造的な潮流 - 環境 / 気候変動と環境悪化


:::編集後記:::
AM技術(Additive Manufacturing)に、State Owned Multinationals。知らないことばかりです^^  次回のテクノロジーの章はどうなるのでしょう...
+ 物語のチカラ を信じて
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