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圧倒的な世界観を築き上げた古典SF小説『 Dune / 砂の惑星』がもつ物語のチカラについて
ブラウザで読む
こんにちは。2月9日(火)です。
今週のメールマガジン
モノガタ レ クスプレス
をお届けしています。
#166 < 情けに報いる > 井上ひさしさんの言葉
// 難しいことを、やさしく...
起業家たちが挙げる名作
Facebookの起業家、Amazonの起業家など、近年メディアでよく目にする起業家たちは少年時代にSF小説を好んでいたことで知られています。
その中で、多くの人に挙げられる小説が『
Dune / 砂の惑星
』 です。
わたしも読みたい読みたいと思っていて、手つかずの数年が続いていました。そしてただいま、原著を手元におき、かつ図書館で翻訳版を借り、少しずつ読み始めています。
お気軽なファンタジー系物語と思っていたのですが、改めて "物語のチカラ" に圧倒されています。
専門用語だらけの物語
テクノロジーなど専門的なテーマを物語で取り扱う際
には、
読者にとって入り口となるポイントをしっかりと見定める
こと。そして、
そのポイントを起点に逆三角形のようにテーマを押し拡げていく
大切さを述べていました。
※参考)過去のメールマガジン
一寸法師から学ぶ << 一点じわじわ の法則 >>
https://mailchi.mp/6b8627019d3f/0uy6ogefw8
たとえば、IoTやビッグデータ、AI(人工知能)のつながりであれば、
データを収集する入り口としての "センサー技術"=IoT
センサーによって集められたデータがたまり "ビッグデータ" に。
膨大なデータを分析し、行動実現の可能性を高める "人工知能"
というように "センサー技術" を入り口に道筋を描くことができます。
読み手にとって、山を登るためのベースキャンプを作る、と言ってもよいかもしれません。
さて、冒頭に出した『 Dune / 砂の惑星』。
アマゾンのレビューを読むと「6回読んだ」「20回読んでいる」「何十回と読んだかわからない」といった記述も見受けれます。
私自身、これらレビューを見て、さぞかし感動や驚きを誘う物語なのだろうなぁと思っていましたが... ナント...
わかりやすさとは真逆の方向でした!(笑)
出だしから、Kwisatz Haderach(クウィサッツ・ハデラック)やら、Gom Jabbar(ゴム・ジャッバール)などという【専門用語】が並びます。
Duneの邦題は『砂の惑星』とあるように、舞台は砂漠の世界。はるか未来の話であり、人類は惑星間で生活。この砂の惑星は「Arrakis/アラキス」と呼ばれます。
惑星間では、さまざまな人類のグループがおり、それぞれが独特の言語を有しています。
皇帝や貴族は、いわゆる中世の世界観の言葉を用い、商業グループは商業の言葉を使いる。
そして呪術的なグループも居て、このグループが「Kwisatz Haderach」「Gom Jabbar」などという言葉を用いるのです。
ちなみに砂の惑星には現地の生活環境に適応した人類( Fremen / フレメン)がおり、彼らは彼らで独特の言葉を有します。少し中東の雰囲気を醸し出していて「 Muad'Dib(ムアッディブ)」などは信仰上のシンボルとして物語の中枢に据えられます。
いろいろな言語が飛び交っており、わかりやすさのかけらもありません。はい。
したがって、原著には巻末に「専門用語辞典」が設けられているほどです。日本語訳は上・中・下の3巻となっており、専門用語は下巻にまとめられてます(若干不便ですね)。
そうなのです。アマゾンのレビューで複数回読んだと書いている人は、物語の世界観を味わうために複数回読んでいるという趣旨の方が恐らく多いのです。
さらに本作品は 政治、宗教、商業 などが複雑に絡んでいて、そこに人間性が描かれています。
著者フランク・ハーバートは本作の構想にあたり、砂漠の生態系を相当に研究をしたそう。よって Dune という作品は
生態系SF
とも言われています。
まさしく
ひとつの世界を築き上げてしまった
、と言えるかもしれません。
情けに報いる
誰もが情報を発信でき、ともすると情報が流れたままで忘れられる(消費される)世の中にあっては、繰り返しメッセージを発信できる「物語りの力」が求められる。そう信じて本メールマガジンを続けています。
データとしての情報ではなく、
情けに報いるものとしての「情報」
になれば
とも願っています。
劇作家の井上ひさしさんの言葉が思い出されます
難しいことを、やさしく
やさしいことを、たのしく
たのしいことを、深く
ひとつの世界を築き上げてしまった『 Dune / 砂の惑星』の存在には驚くばかり(その圧倒的な世界観がゆえに世界中のひとたちに愛されている作品なのだとも思います)。
本作品が発表されたのは 1965年 です。本メールマガジンでもいくどか取り上げていますが、この年代はヒッピームーブメントの真っ只中。ビートルズ、アップルの創始者スティーブ・ジョブズもこれらムーブメントに影響を受けていて、Dune の作品中もそのような雰囲気も醸し出しています。
この時代、私は推し量ることしかできないのですが、人間性について人間らしく問いかけがなされ続けた時代なのでしょうか。
簡単に出来るからといって、楽とは限らない。
シンプルだからといって、単純に考えてよいわけではない。
世界中で愛される作品を読む中、物語がもつ力を改めて噛みしめています。
コーヒーブレイク
本メールマガジンでは、物語の3つの柱(主人公、悪役/課題、ガイド/サポーター)と物語のスパイス(悲哀/皮肉、ユーモア、哲学)を軸にお届けをしてきました。
また、専門的な事柄を伝えるには冒頭の << 一点じわじわ の法則 >> も併せ技で活用できます。
主だったポイントのバックナンバーを改めて転載いたします。
ご参考まで)第1回から第7回のメールマガジンバックナンバー
モノガタリ 7つの法則
ヨーダの法則
https://mailchi.mp/c879cc6d6176/4ux0r70keg
あなたの脳も知っている!? << 良役(良薬)は口に苦し>> の法則
https://mailchi.mp/ea25a9f49fe1/bhe877fsaj-2630429
<< どうにもこうにも、皮肉だなぁ >> の法則
https://mailchi.mp/3602622a760a/55kdgum1ba
やっぱり物語の王道!? << 悪役バンザイ >> の法則
https://mailchi.mp/522e92f78b21/u7aja47ok6
魅力的な文体のヒミツ ありのままの声 << 三多の法則 >>
https://mailchi.mp/bb24df482b6e/k3di3lbpw9
桃太郎はなにに挑んだのか << 哲学の法則 >>
https://mailchi.mp/c5085cef3a07/8p5z5xvgfq
一寸法師から学ぶ << 一点じわじわ の法則 >>
https://mailchi.mp/6b8627019d3f/0uy6ogefw8
:::編集後記:::
『 Dune / 砂の惑星』は、今秋、映画の公開(リメイク)がなされる予定です。この世界観がどこまで映像化出来ているのか。膨大な専門用語辞典をみると、いまの技術をもってしても映像化は難しいのではとも思います。それがゆえ、人間の創造力を感じます。
参考まで)映画のホームページ
https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/
+ 物語のチカラ を信じて
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