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モノガタ x L'Express
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こんにちは。8月17日(火)です。
今週のメールマガジン モノガタ レ クスプレス をお届けしています。
 
#193 < 決め手はどこに? > シリーズものを選ぶとき
// 登場人物は変化なし? 会話型 or 解説型?

SFシリーズの3つ

本を手に取れる精神状態に戻ってきた私(コロナ禍の影響かなぜか昨年は本を読めなくなりました)。いまがチャンス、どのようなSF小説を手の取るのか!?

なんて、それほど大げさな話ではありませんが...(^^;) 候補は3つ。

実はこの数週間(笑)、それぞれをとっかえひっかえ流し読みをしていました。

そしてシリーズものを選ぶときの、私なりの基準がなんとなく見えてきました。

シリーズは下記の3つ。※リンクは該当するウィキペディアへ


フランク・ハーバート 『デューン 砂の惑星』シリーズ(全6作)

アイザック・アシモフ 『ファウンデーション』シリーズ(全7作)

イアン・バンクス 『カルチャー』シリーズ(全9作)


上の2つは今年映像化されるのでご存知方も多いのでは。一方で、一番最後のカルチャーシリーズはあまり日本では知られていないかもしれません。

私自身、英国ウェールズの友人からおすすめいただいて知ったという流れです。ご存知の方、いらっしゃいますかね。

そして、みなさんはシリーズものを読む(観る)ときにはどのような期待を持ちますか


 

登場人物は同じ?!

シリーズものを読む動機のひとつは "登場人物に感情移入" してしまったこと。

これが一番多いかもしれませんね。

映画のシリーズものはほとんど登場人物が同じです。

一方で、シリーズものながら登場人物が変わる映画もあります。たとえば『スターウォーズ』シリーズ。だいたい3作でひとつの時代を語り切り、この中では登場人物は同じ。しかし、その他のエピソードでは時代が変わるので、登場人物も変わってきます。

同じタイトルを掲げながら登場人物が変わる、ということ。

観る側にとっては、新鮮な気持ちをもたらすとともに、一方で「あ~また登場人物を覚えないといけないのかぁ」という若干の面倒くささももたらします。わたしは後者で、切り替えが上手くいきません(笑)

改めて考えると、物語のはじめにおいて登場人物の把握のしやすさは作者や話者が気にすべきポイントだとわかります。

ちなみに上記に挙げた3シリーズはこうなっています。

・フランク・ハーバート 『デューン 砂の惑星』シリーズ(全6作)
→ 登場人物の大きな変化はない。世代は変わるが子孫のためつながりはある。

・アイザック・アシモフ 『ファウンデーション』シリーズ(全7作)
→ 登場人物が結構かわる。が、物語りの全体構造には変化はない。

・イアン・バンクス 『カルチャー』シリーズ(全9作)
→ 作品ごとに登場人物が変わる。が、舞台思想は通底する(ようだ)。

 

会話型 or 解説型

物語りには「地」の文「会話」の文があります。地の文は作者が世界観を伝える部分。会話の文は登場人物が繰り広げるコトバのやりとり、ですね。

話は少しそれますが、"文章を書くための本" というジャンルの本は世の中に多く出版されています。

私が影響を受けたのは2冊。ひとつは劇作家井上ひさしさんの『 井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室 』。もう一つは、アメリカで学生教育に使われている『 On Writing Well 』という本。

井上ひさしさんの『 井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室 』は新潮文庫から出ていて手に入りやすいです。ご興味があれば手に取ってみていただきたい一冊。

原稿の使い方の基礎から、文章の書き方のミソまで実用的(すぐ試せる)。


もう一冊『 On Writing Well 』は洋書ですが、この本自体が丁寧に作られている(とても大切なこと)。内容は校正の大切さなどの基本はもちろん、インタビューの文章、科学文の書き方などいくつかのジャンルに分けて各文体の心得と実用ヒントを押さえてくれます。

私は上に挙げた "インタビューの文章"、"科学文の書き方"は強く影響を受けています。

なかでも"インタビューの文章"。これは目からウロコでして 【 インタビューをしたならば極力その話者の言葉を使った文章にせよ 】というアドバイスがあります。

これがやってみるとなかなか(私は)難しく、出来たかもと思えるまでに2年ぐらいかかったように思います。

さて、小説に戻ります。小説もよくよく見てみると作者の意図によって会話型なのか、解説型なのかに分かれるようです。

とりわけ、サイエンス・フィクション(SF)小説は、時代・文化・文明の設定が必要なので、はじめから会話型を展開することは難しく、解説型のはじまりが多いように思います。

これがまた読み手にとってはハードルです(笑)

ここでも上記に挙げた3シリーズを例にします。

・フランク・ハーバート 『デューン 砂の惑星』シリーズ
→ 会話型。ただ、呪術のような世界観もあり解説文も多め。

・アイザック・アシモフ 『ファウンデーション』シリーズ
→ 会話型。雑誌の連載からのスタートのため、歯切れのよい展開が必要だったのかも。

・イアン・バンクス 『カルチャー』シリーズ
→ 解説型。会話の部分を見つけるのが難しいくらい(※ただし、私が見ているのは1作目のみ)

私のいまの日常からすると、純粋に文学としてSF小説を読みたい。ですので、ハードルが少なめな『デューン 砂の惑星』を手に取ることにしました。


物語を練る時には、自分が伝えたいメッセージ(もしくはインスピレーション)がまず先にあります。

それをどのように伝えるか。

登場人物の関係を分かりやすくするのか、難しくするのか。

物語のすすめ方を会話型にするのか、解説型にするのか。

みなさんがいままでお読み(ご覧)になったシリーズを振り返ってみるのも面白いかもしれません。

 

コーヒーブレイク

...とは言え、手に取ったときの "気持ち" も大切ですよね。私が3作を手しているときの感覚はこんな感じです。

気持ちは『 カルチャーシリーズ 』を読みたい。著者の思想/世界観が気になって仕方がない。でも、解説文体を追う余裕がない(笑)

言葉の軽快さは圧倒的に『 ファウンデーション 』(原著)。著者は生物化学の学者でもあったのも手伝ってか、文体自体に無駄のない割り切った爽快感がある。

飲み込まれる不思議さは『 デューン/砂の惑星 』。しかし、サイエンス・フィクション、宇宙モノでもおなかいっぱいなところ、呪術の要素が入り込む。相まって、人間関係もおどろおどろしいので爽やかな気分にはなれない(笑)

あ~、こう書くとファウンデーションを読んだ方が楽しいのかも。でも、登場人物が入れ替わり立ち代わりなのを追う余裕はないんだよなぁ~。

いやいや。デューン/砂の惑星を楽しみます。今秋にも映画公開されますし^^


:::編集後記:::
最近、首のストレッチを心掛けるようにしています。数年前、偏頭痛があり、なぜか原因は肩こりにあると思い込んでいました。しかし、考えてみれば肩と頭をつなぐのが「首」であることに気がつきまして。で、首のストレッチをするようになったら偏頭痛はなくなりました。また、首は肩にもつながっているので、肩こりらしい肩こりもなくなったように思います。

首ストレッチ、興味があれば調べてみてくださいね。
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