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こんにちは。12月21日(火)です。
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#211 < 番外編GT15 > グローバル・トレンド2040
// 2040年に向けてのシナリオ 1/5 - 民主主義の再生

2040年に向けての5つシナリオ 1/5

『 グローバル・トレンド2040 』、15回目。4つの潮流、3つの動きと来まして、いよいよ最後のパートです。本レポート編集陣が描く5つのシナリオについて。
※メルマガ最下部 "コーヒーブレイク"ではこれまでの発行履歴リンクをつけています

"2040年に向けてのシナリオ"に加え、"未来と不確定な地図"と副題をつけています。それぞれA4、2ページ分で構成されていてコンパクト。本メルマガも1回に2つの予測を入れられそうな気もしますが、分かりやすさをとって1配信にひとつのシナリオとさせてください。よってあと5回(プラス1~2回)で本レポートをお届けする番外編も終了です。


5つのシナリオを展開する前に、概要ページが用意されています。
https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home/scenarios-for-2040

世界はますますバランスを崩し、あらゆるレベルで競争が激しくなっている。とはいえ、その軌跡が決まっているものではない、とし加えて、上記タイトルページにはシナリオを仮説立てするにあたって3つの質問と不確定要素を柱にしたと編集陣は言います。※プラス、共有された国際的な挑戦課題、断片化、不均衡、適応、広がる競争という5つのキーワードも加味

それは以下のような内容です。

How severe are the looming global challenges?

押し迫って来る世界的な挑戦がいかにシビアなものか?

How do states and nonstate actors engage in the world, including focus and type of engagement?

各国(各行政単位)、またはそれ以外主体(企業やNGOなど)は、この世界にどのように関わってくるのか(集中の仕方、関わり方の種類はどのようものか)?

Finally, what do states prioritize for the future?

そして、各国(各行政単位)は未来に備えて、どのような優先順位付けをするのか?

3つの質問と5つのキーワードを加味しながら生まれたのが、以下の5つのシナリオ。

1.民主主義の再生
2.世界的に漂流する
3.競争的な共生
4.バラバラになる
5.悲運の連鎖

これも大雑把に2つの方向に分かれると言います。

1~3のシナリオは、米国とチャイナのライバル関係により、徐々にシビアに、でも関わり合いを持ち続けるグループ。

4~5は、より急激な変化を扱います。どちらも世界的な非連続性や、世界的なシステムに反するシナリオとグループづけ。

それでは、今回は1番「民主主義の再生」を読んでいきましょう。

 

民主主義の再生 - Renaissance of Democracies


※該当ページ
https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home/scenarios-for-2040/renaissance-of-democracies

さて、以下のシナリオはあくまで仮説にすぎません。なるほど、そんな描き方もあるんだなぁと無色透明につかまれると健全かと思います(^^)

〇到達点(ほぼ全訳)
2040年には、米国とその連携国によって、開かれた民主主義の復興がなされている。米国やその他民主主義国内での行政と私企業のパートナーシップにより、急速な技術革新がなされ、収益の上昇や生活の質が向上している。これら改善は、社会的な分断を打消し、民主的な機関は公的な信頼を改めて集めるようになる。

一方で、チャイナやロシアにおける社会的支配や監視は年々増加している。イノベーションは息を止め、それらの源泉となる科学者や起業家は米国や欧州への移動をはじめている


〇到達点までのプロセス(ポイント訳)
2020-2021年にかけて新型コロナウィルスの対応については、国際的な連携や、行政と私企業の連携が見られた。その中で、人工知能やバイオテクノロジーに焦点があたり、社会的なニーズも感じられた。以後の10年はそれらを下地にして、技術革新や生産性の向上など劇的な進歩を果たす。これら改善は民主的な政府の体質改善にもつながり、公共福祉などを民衆に効果的に届けられるようになる。

このような改善は、衰退を押しとどめ、透明性を推し進め、世界的の関りを改善し、信用なるものが上昇していく。民衆の意識の高まり、教育の高まりによって、社会は誤った情報への柔軟性を高めることになる。また、その環境は市民がそれぞれの価値観、ゴール、ポリシーを闊達に述べられるような文化を回復させるだろう。

開かれた社会で広がるコラボレーションの社会がある一方で、ロシアとチャイナは継続的なイノベーションに失敗をする。2022年には香港で完全な統制が行われる。チャイナは高齢化、公私ともに高い負債率、ブロック経済の弊害などにより2029年までに中所得国の罠にかかる(成長が鈍化。高所得国にはいけない状態)。ロシアは労働人口が増えず、エネルギー輸出への過度な依存で衰退する。ポストプーチンの内輪もめも深刻である。

2030年代中盤までに、米国と欧州アジアの連携国は、いくつかの技術で世界的なリーダーシップを発揮しているだろう。それは、人工知能、ロボティクス、IoT(モノのインターネット)、バイオテクノロジー、エネルギー貯蔵技術、AM技術(Additive Manufacturing/3Dプリンターなど)である。テクノロジーがもたらすネガティブな要素とされていたものは、民主的な連携で制限を設けるなどができているはずである。また、水平的な協力によって、サイバーセキュリティ、気候変動、移民の問題、そして海底・北極・宇宙についても進歩が見られている。

ブラジル、インドネシア、インド、ナイジェリアなど発展途上国(※補注:まくらにチャイナの影響を受けていた国々と本文では付けられている)も技術進歩面での恩恵を受けているだろう。もちろんその他の途上国もその便を享受している。チャイナの伸長は見られなくなったという確信が生じると、リーダーとなる各国や投資家はより堅固・健全な成長基盤を築いていくはずである。

独裁体制の国々はその足元から民主主義の影響を受け、弱体化していくだろう。チャイナとロシアは武力も有してはいるが、直接的な武力行使を行うコストは負いきれないはずである。


Key Takeways 4つを軽く意訳

◎開かれた民主的なシステムが科学的な進歩、技術的な進歩を支える。それにより経済が活性化し、それがまた民主的な機会を世界に押し広げていく

◎よりよい環境を目指すこと、そして崩壊を防ごうとするそれぞれの努力が、各機関の信用を回復させ、分断化した社会を補正していく。かつ、多様性は維持されたまま民主的に動いていく。

◎米国のリーダーシップは世界の水平連携を支えるものになる。また欧州や英国との技術イノベーションと経済成長を巡る健全な競争は、広く影響力をもたらす要素となる。

◎経済衰退、人口動態のプレッシャーなどを有する独裁体制(チャイナやロシア)は力が衰えていく。ますます予測が困難になり、一方で、隣国への対応の圧力が増すかもしれない。


以上です。

これまでに見てきた4つの潮流、3つの動きを踏まえたシナリオにすぎません(^^) 本レポートは米国大統領選挙ごとに発行されるものであり、恐らく次期大統領に手渡される性質をもつというのがやはりポイントだと思います。

 

コーヒーブレイク

目次とレポートのダウンロードリンクをこちらに載せておきます。目次は迷子にならないための道しるべです。

GT2040 は実務でも使われる資料なので、目次立てもしっかりしていますし、各章の頭に要約が載っています。しかもホームページではご丁寧に下記の並びでそれぞれの記事が用意されています。

ホームページ
https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home

└ はじめに
└ 全体要約
 ・5つのキーテーマ
 ・前段と全体要約
└ Covid-19についての言及

└ 構造的な潮流
  └ 人口動態&教育
  └ 環境
  └ 経済
  └ 技術

└ 出現しつつある動き
  └ 社会面:幻滅、情報社会、分断
  └ 国 内:緊張、乱気流、移行
  └ 国 際:競争激化、不確実、衝突しやすい

└ ビデオ
└ 5つのシナリオ
  └ 1.民主主義の再生
  └ 2.世界的に漂流する
  └ 3.競争的な共生
  └ 4.バラバラになる
  └ 5.悲運の連鎖

└ 地域ごとのシナリオ
  └ ラテンアメリカ
  └ 欧州
  └ ロシア&ユーラシア
  └ 中東&北アフリカ
  └ サハラ以南のアフリカ
  └ 南アジア
  └ 北の東アジア
  └ 南の東アジア
  └ オセアニア


ホームージの大枠は以上のようになっています。

なお、GT2040自体のPDFは以下よりダウンロード可能です。

https://www.dni.gov/index.php/gt2040-home/gt2040-media-and-downloads

Current edition
Global Trends 2040: A More Contested World

をクリックです。156ページ。


◇本メルマガのバックナンバーも併せて。

00 GT2040を読み始めたきっかけ
01 はじめに
02 導入~キーテーマ 5つ
03 ステージ構成
04 全体要約
05 新型コロナウィルス要因が未来に与えるもの
06 構造的な潮流 - 人口動態と人類の成長
07 構造的な潮流 - 環境 / 気候変動と環境悪化
08 構造的な潮流 - 経済 / Economic trends
09 構造的な潮流 - 技術 / Technology
10 構造的な潮流 - 振り返り
11 出現しつつある動き - 先にまとめ
12 出現しつつある動き - 社会面:幻滅、情報社会、分断
13 出現しつつある動き - 国 内:緊張、乱気流、移行
14 出現しつつある動き - 国 際:競争激化、不確実、衝突しやすい

:::編集後記:::
構造主義を打ち立てたひとりは、レヴィストロースという人類・民俗学者です。わたしは幼少期、よく映画『インディージョーンズ』を好んで見ていて、それもあって構造主義の本を手に取ったのかもしれません。この歳になって、いろいろ振り返る年末です笑
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