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モノガタ x L'Express
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こんにちは。5月11日(火)です。
今週のメールマガジン モノガタ レ クスプレス をお届けしています。
 
#179 < 些細な工夫 > でも、理にかなっている
// ジョニ赤 ジョニ黒

手に届くこと

今日は物語り、というよりは「マーケティング」の話となります。

マーケティングって、言葉の定義が難しいですよね。

ひとによっては市場調査を思い浮かべたり、はたまた商品開発を思い浮かべたりと様々。

わたしはマーケティングを「会社の想いを繰り返し繰り返し伝える仕組みづくり」と位置づけています。

なお、"マーケティング"という言葉を世に広げたのはフィリップ・コトラー先生かと思います。

たとえば、自社を分析する方法として4Pが有名ですね(※4Pそのものはコトラー発ではないようです)。

Product(商品・サービス)
Price(価格設定)
Promotion(広告や販売方法)
Place(流通手段)

なかでも、Place(流通手段)は他社との関係もあり、なかなかコントロールがしづらい高度な要素かと思います。

今回はこの "Place(流通手段)= 手元への届きやすさ" について触れてまいります。

そこには手に届きやすい仕掛け(物語り)が隠れていると思うのです。

 

ジョニー・ウォーカー(スコッチ)

今年の4月末のメールマガジンでウィスキーについて触れました。
https://mailchi.mp/e7fdd178a7fd/177

なかでもスコッチ・ウィスキーブランド「ジョニー・ウォーカー」はF1チームのスポンサーになるなど広告方法が洗練されています。

そして、同社の流通手段はシンプルで力強さがあり、こちらを紹介させてください。

...と、その前に「ジョニー・ウォーカー」を改めて整理。

英国ディアジオ社のスコッチ「ジョニー・ウォーカー」。シンボルマークはシルクハットを被り、ステッキを持った英国紳士のシルエット。颯爽と歩いている姿が有名

販売量世界No.1 スコッチウイスキーとされる ※出典:Impact Databank 2017に基づく販売数量

1819年、当時14才の「ジョン・ウォーカー」が相続資産を原資に食料雑貨店を開業。ウィスキーのブレンドをはじめる。約200年の歴史がある

日本の販売代理店はキリン

※歴史は同社サイトから引用
https://www.johnniewalker.com/ja-jp/the-world-of-johnnie-walker/the-world-of-johnnie-walker/

と言った具合です。

にしても... "14才でウィスキーのブレンドをはじめる"って、ホンマかいなですね(笑)すでに物語りができています(^^)

さて、流通手段についても上記サイトで述べられています

 

四角いボトルに斜めのラベル

私もウィスキーが気になりだしてから初めて気が付きましたが、ジョニー・ウォーカーってどこでも販売されています。スーパー、ディスカウントストアはもちろん、コンビニにもミニボトルが置かれているのです。

「販売量世界No.1」というのもうなずける販売網。

そして、四角ボトルにも理由あり。

丸いボトルだと箱に詰めた時、隙間ができてしまう(ロスト)のですが、ジョニー・ウォーカーは四角いボトルにして箱詰めの無駄を省いたのです。※四角だと割れにくいというメリットもあるとか

また、ジョニー・ウォーカーのラベルは右肩上がりのちょっと斜めに貼られていましてそれも印象的。

ブランドって、でんっとまっすぐ座っていそうですが、ちょっと斜めのステッカーは親しみやすさを感じます。あと大切なのは、お店で陳列されたときの目立ちやすさにもひと役買っています。

さて、この理にかなった流通方法、近代の効率化の結果生まれたのかと思っていました。

が、なんと。同社のHPによると1867年に大量生産へのチャレンジをしはじめた時期から行われていた施策だというのです。

斜めのラベルも20度とこだわりがあるようで、この細かさもオドロキです。

また、HPによると2代目社長(息子)がイギリス産業革命時代の鉄道に着目した様子がうかがい知れます。鉄道を生かした流通網。ひろく自社製品が届くようにする先見性が素晴らしいですね。

物語の要素がぎっしり詰まっています。

また日本では、ジョニー・ウォーカーの赤ラベル(常飲版、700mlで大体1400円)と、その上のランクがジョニー・ウォーカーの黒ラベル(700mlで大体2400円)が有名。

"ジョニ赤"、"ジョニ黒"と呼ばれています。

色付きのラベルで商品ランクを示すのはもちろんですが、こういった愛称が広まっているという事実。SNS時代なら当たり前かもしれませんが、それ以前から"ジョニ赤"、"ジョニ黒"という愛称はあったようです。

言葉が定着するプロセスも同社が意図して積み上げてきたものなのかもしれません。

物語りとマーケティングがマッチしているジョニー・ウォーカー。ゆえにディスカウントストアに並んでいても、コンビニに並んでいても、それぞれの顧客層でブランド力を有しているたぐいまれなる商品なのかなと思います。

なにしろコンビニでは、少し上位ランクの "ジョニ黒" が200ml 680円(約6~7杯分)という価格設定で販売されているのです。きめ細い手の届きやすさに驚くばかりです。

私はまだジョニ黒は飲んだことはないのですが、こうやって書いていると試してみたい気持ちでうずうずしてきました(笑)

 

コーヒーブレイク

自動車レースF1でジョニー・ウォーカーがスポンサーをしていたときには飲酒運転との兼ね合いも生まれていました。これに対し、同社は自社商品のみならず、飲酒運転ストッププロモーションもF1ドライバーとともに行っていました。

また「手に届きやすい」ことは、アルコール依存症の問題と向き合わないといけないでしょう。

さらにウィスキーの製造過程では"泥炭"という土を燃やす必要があり、環境破壊にもつながっているはずです。

ディアジオ社では企業が果たす挑戦として2030へ向けたプランを公表しています(2020年の成果もレポート)。
https://www.diageo.com/en/society-2030/society-2030-spirit-of-progress/our-2030-targets/

創業1819年から2030年までの情報が載っているHPというのも珍しい気もします。


:::編集後記:::
これだけジョニー・ウォーカー推しをしながらも、いま気に入っているのは別のブランドなのでした(笑)気候や季節も関係してくると思うんですよね。
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