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自分の感情に目を向ける 
早基子
ここ数年米国オレゴンのソールフォーメーションで霊的形成や霊的同伴の学びをするようになって以来、今まで知らなかった霊的事実に目が開かれたように感じています。中には、私が日本の教会で教えられてきたこととは真逆で驚かされたものもあります。その一つが、感情についての教えです。
 
日本を離れてもう20年近くになりますから、私が受けた教えが単に古いだけなのかもしれませんが、少なくとも私が所属していた2、3の教会では、クリスチャンは感情に頼って生活してはいけないと教えられました。汽車のイラストを使ってみことばと信仰と感情の関係が説明され、先頭のエンジン部分には「事実」(神と神のことば)、次に来る車両が「信仰」、そして最後尾の車両には「感情」という文字が書かれていました。つまり、自分の感情によってではなく、真実である神のみことばを信じる信仰によって決断し、行動するのがクリスチャンとして正しい生き方だと教えられました。感情は常に移り変わるもので、決してあてにならない。そういう信頼に値しないものに頼るのではなく、永遠に変わることのないみことば、神の約束を信頼して生きることこそが素晴らしい、と。
 
私は、この教えの全てに異を唱えたいわけではありません。例えば、ローマ12章2節のみことば「この世と調子を合わせてはいけません。むしろ、心を新たにすることで、自分を変えていただきなさい。」は、まさにこの汽車のイラストが教えているように、みことばに従って私たちの心を変えるよう諭しています。霊的変容を経験する上でも、この教えはとても重要です。
 
ただ、私たちの感情を「あてにならないもの」として否定してしまうのは、少し行き過ぎだと思います。以前のニュースレターで、神を知ることと自己を知ることには相関関係があるとお話ししました。神を知れば知るほど、自分のことがわかるようになり、自分のこと(長所だけでなく、できれば知りたくないような心の闇の部分も含めて)を知れば知るほど、神のことをより深く知り、ますます愛するようになります。
 
ですから、霊的形成や霊的同伴を行う上で、自分の感情や願望に注目することはとても重要視されます。霊的同伴のセッションでは、被同伴者に対してよく「そのとき、どのような感情を持ちましたか」という質問がなされます。霊的同伴者は、聖霊の動き、サタンの動き、被同伴者の心の動き、また同伴者自身の心の動きに注目しながら被同伴者の話を聞きます。被同伴者がその時持った感情が、霊的判断をする上で重要な鍵になるからです。
 
神の御心を求めて霊的判断を行う際、長年にわたり世界中で用いられてきたのが意識の究明の祈りです。聖イグナチオが教えたこの意識の究明は、これまでに何度もケンがこのニュースレターで書いてきたので、敢えて説明を繰り返す必要はないと思いますが、この祈りは私たちの心の動きに注目します。日本語訳の「意識の究明」は、英語ではラテン語であるExamenがそのまま使われています。実はExamenの英語訳はExamination、つまり試験です。試験とは本来、これまで学んだことをどれだけ理解しているか、実際自分の頭の中にあるものを知るためのものです。同じように、Examenは自分の心の中にあるものを吟味するために行います。
 
日常生活でふと湧き上がる感情によって、普段は心の奥底に押し込めている「偽りの自己」が一瞬姿を表す時があります。あるいは、とても厳しい状況にあって苦しいはずなのに、神の愛に包まれていることを感じ、喜びに溢れる時もあります。意識の究明を続けていると、祈っている時だけではなく、一日中自分の心の動きに対する気づきが与えられるようになります。その日に感じた喜びや平安、あるいは恐れやストレスなど、自分の感情や心の動きに目を止めることで、自分がどういう人間で、どういう時に神を近くに感じ、あるいは神を遠ざけるのかというパターンも分かるようになります。
 
感情は常に変化していくものだからこそ、日々目を止めることが大切です。感情の変化の中に、自分の弱さや迷い、恐れ、真の願いなどが隠されています。自分で自分の感情を否定するのではなく、ただそれらに気づき、観察することができると、自己認識が深まり、霊的判断ができるようになります。
 
ケンは霊的形成の学びを始めて、特に意識の究明を毎晩するようになってから、I feel……(私は〜と感じる)という言葉を普段の生活でもよく使うようになったと言います。以前は、I think……(私は〜と考える)の一辺倒だったそうです(笑)。霊的形成の旅路とは、自分の頭から心への移動だとも言われています。距離的にはとても短いのですが、一生かかる旅路です。
 
「神は御心のままに、あなたがたのうちに働いて志を立てささせ、事を行わせてくださる方です。」(ピリピ2・13)神が私たちのうちに働かれるとき、それを真っ先に感じるのが私たちの心です。(サタンが働く時も、同様です。)私たちの感情がまず反応し、動き出します。ですから、聖霊の働きに敏感になるためには、私たちの感情や心の動きに敏感に応答しなければなりません。感情は決して信仰の妨げではなく、神の御心を知るための指針となります。できれば、信仰の友や霊的同伴者と自分の正直な感情を分かち合い、神の御心を一緒に探ることができると素晴らしいでしょう。
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・このニュースレターを読んでくださっている人の中にも、先月の台風19号や度重なる豪雨によって被害を受けられた方がいらっしゃるかもしれません。心からお見舞い申し上げるとともに、神の慰めや助け、癒しが豊かにあり、1日も早く平常の生活に戻ることができますようお祈りしています。
・2週間ほど前、牧師のためのセミナーに呼ばれてケンはカナダの北極圏に位置するノースウエスト準州の小さな街に行って来ました。この準州の面積は日本の国土の約3.5倍もありますが、人口はわずか4万1千人ほどです。当然ながらどの教会もとても小さく、普段は他の州からのゲストスピーカーを呼んでもこの極寒の地には誰も来てくれないそうです。そのような僻地にあっても主の導きに忠実に仕えている牧師たちと出会って、ケンは感激して帰ってきました。気象条件がそろえば、冒頭の写真のようなオーロラが見られると聞いて楽しみにしていましたが、訪問していた時は曇りがちだったため、今回は残念ながら見ることができませんでした。
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